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2012年2月4日のコンサートのパンフレットより

LEE SARAH SPECIAL BIG BAND
2012 リサイタル
2012年2月4日(土)
開場12:30 開演13:00
赤坂Bフラット

Message from Concertmaster
● コンサートマスター ミスティ Sugioka

本日はお忙しい中、リーサラ・スペシャル・ビッグバンドのリサイタルへお越しいただき、まことにありがとうございます。昨年のリサイタルは3・11大震災の次の日という最悪の事態ではありましたが、お越しいただいたお客様およびバンド関係の皆様のご協力に支えられ、なんとか開催することができました。被災地の皆様におかれましては、今なお大変つらい思いをされていらっしゃるとは存じますが、音楽を通じて少しでもお力になれれば、とメンバー一同願っております。あれから11ヶ月、リーサラ・スペシャルはこのリサイタルに向けて、さらなるステップアップの曲に取り組み、練習に精進してまいりました。今回は、われわれのバンド仲間でもあり今や日本Jazz界をリードする守屋純子さんのオリジナル曲を中心に、ビッグバンドの王道であるサドメル、ウディ・ハーマン、マット・カッティンガム等々、多彩な曲にチャレンジしてみました。リーサラ・スペシャルならではの、ダイナミックかつスリリング、あ〜んどハッピーな演奏を感じていただければ、大変嬉しく思います。それでは、リサイタルをスタートします!どうぞご賞味下さい!

本日のプログラム

● プッチーニ Kawashima

--- 1st Stage ---
(1) I'm Getting Cement All Over EWE
ジョージ・ベイスマン作曲の I'm Getting Sentimental Over You は恋なんかしなくてもいいのに今はセンチメンタルな気持ち、と歌った甘いバラードとして知られている。それがマット・カッティンガムにかかるとセメントになれってか!
(2) Midnight Run
孤独な賞金稼ぎと彼に追われる心優しき会計士との逃避行の中で芽生える友情を描いた1988年制作の映画 Midnight Run は、主演のロバート・デニーロが最も気に入っている作品と語っている。この曲はその映画音楽ではなく、ウディ・ハーマン楽団のビッグバンドおたくのみぞ知るマニアックな曲。
(3) Wave
1967年にアントニオ・カルロス・ジョビンがインストルメンタルアルバムで発表したこの有名曲のポルトガル語のタイトルは「Von te Contar (君に伝えたい)」。波のように押し寄せる恋の予感を歌い伝えるのは、心優しきビッグバンド界超重量級の男。
(4) S' Wonderful
ジーン・ケリー主演の映画「パリのアメリカ人」で、売れない画家ジェリー役のケリーと有名歌手アンリ役のジョルジュ・ゲタリが思いを寄せている女性とのことを夢見ながら素晴らしい!と歌う。いくつになっても夢を見るというのはいいことだが、はたしてうちの歌姫は・・・
(5) This Can't Be Love
「これは恋じゃない」というタイトルなのに、当バンドの専属歌手は恋だと主張する。それならそれでもいいのか、まあ揺れ動く女心を歌っているのだとも言えるし。リチャード・ロジャース&ロレンツ・ハートの名コンビが作り出した佳作を軽快なビッグバンドサウンドにアレンジ。
(6) Late Summer
守屋純子さんが過ぎ去りし夏の終わりに作曲した曲。彼女のCDではエリック・ミヤシロのフリューゲルホーン、宮本大路のバリトンサックスの音色と相まって、夏の終わりのちょっともの悲しい気だるい気分がうまく出せたのではということだが、さてリーサラの夏の終わりはいかに。
(7) Walking Down the Nakamise-Street
リーサラ・スペシャルが1997年に金賞を獲得した浅草ジャズコンテストは、昨年31回目を数えた。昨年の金賞は名古屋の高校生ビッグバンドだが、我々が同時に出場していたら・・・審査員を務める守屋さんがコンテストの30周年記念で作ったこの曲は彼女の最新作「Into The Bright Decade」に収録。
--- 2nd Stage ---
(1) Cherry Juice
日本人にはそれほど馴染みがない飲み物だが、作曲者のサド・ジョーンズは好んでいたのだろう。微妙なテンションノートを積み重ねたようなアレンジはアメリカ産の少し苦味も混じったジュースの味か。1976年に発売されたアルバム「New Life」に収録されている曲。
(2) Every Summer Night
パット・メセニーのアルバム 「Letter from Home」に収録されている曲をビッグバンドにアレンジ。マーチのようにリズムを刻みつつも段々と盛り上がっていく気持ちを必死に抑えようとしているかのようだ。パットの夏の夜にはなにがあったのだろう。
(3) Tee Jay
1950年代のアメリカ東西両海岸で活躍する27人のジャズトロンボーン奏者を集めて録音したトロンボーンファンには夢のような名盤アルバムからピックアップ。残念ながら再発されたCDも廃盤となり、この曲をきけるのはリーサラ・スペシャルだけかもしれないという貴重な演奏。
(4) The Nearness of You
ロマンティックな曲を多く書いているホーギー・カーマイケルによるスタンダードジャズ曲。多くのジャズ歌手が歌っておりノラ・ジョーンズもカバーしているが、マイケル・ブレッカーの同名タイトルのアルバムでのジェームズ・テーラーもしみじみとして泣ける。もちろん今日は、ウララの歌声にて。
(5) Just Friends
ただの友達からお願いしますといって始まる恋もあるかもしれないが、この曲は思いを遂げられずに友達に戻るという別れ話の歌だ。このジャズの名曲は1931年に作られたもので、チャーリー・パーカーやジョン・コルトレーンも演奏した定番中の定番。
(6) Farewell
日本の代表的なビッグバンドであった東京ユニオンのリーダーでテナーサックス奏者の高橋達也さんは2008年2月29日に亡くなった。守屋純子さんが学生時代からお世話になった高橋さんを偲んで書いたこの曲を、彼女の大学の先輩でもあるキョン青木が偉大なる音楽家への尊敬と感謝の気持ちを胸に歌い上げる。
(7) Donna Lieb
この曲を一言で言い表すなら、マット・カッティンガムの新喜劇である。またもや、あいつによって原曲がとんでもないことに!といっても元のドナリーも相当なはちゃめちゃ。バンドで最大音量をだす男が持ち込んだネタだが、(一応)エンディングに全員でずっこけるような落ちはない予定。

2011年度の活動

● ゴンザレス Fukutsu

◆ 2011年3月12日 定期ライブ
"赤坂Bフラット"
あの運命の大震災の次の日に開催。中止するかどうか、震災当日から議論が繰り返されたが、最終的に決行!しかし、交通途絶でメンバーも全員は集まり切らず。リードアルト不在で、ハイライトのゴドブザデ氏にも客席からステージに上がってもらうというハプニングも。未だに、やってよかったのか、やらない方がよかったのか、結論はでない。だがリーサラの長い歴史の中でも記憶に残るライブになった。あの日、厳戒状態の東京でも会場にお越しいただいたお客さんには、多謝!
◆ 2011年4月10日 旭ジャズまつり オーディション
"旭公会堂"
2年ぶりのオーディション参加。会場に行ってみると、メンバーの知り合い多数。そして演奏のレベルも高くなっていた。それでも、なんとか合格!コンマスと審査委員長の、謎のトークバトル(?)はその後の宴会ネタに。なお、このイベントも、震災の影響で中止される可能性があったという。
◆ 2011年7月9日 他人には聴かせられないコンサート
"日本青年館 中ホール"
昨年も社会人ビッグバンドの合同発表会に客演として参加。会場は熱気に満ちて、毎年非常に楽しいイベント。しかし、このイベントも青年館が震災の被災者の避難所になっていたため、直前まで開催が危ぶまれた。去年は、震災の影響がスケジュールにも出た1年だった。それでも、様々な場所で、演奏が出来ることに感謝。
◆ 2011年7月31日 旭ジャズまつり
"横浜市旭区大池公園"
2009年以来の出演。晴れることで有名なこのイベントも、ついに雨の洗礼に。雨に濡れるいい女ウララ・・・?それでも、恒例になった演奏後の BBQ もなんとか開催。他の出演者も飛び入りで参加し、大交流大会に。ちなみに、省エネ省電力の夏だったが、旭ジャズまつりは自家発電での開催だったそうだ。
◆ 2011年8月6日 サマーライブ
"新宿J"
タモリも経営に参加していることで有名な新宿Jに2度目の出演。お店が差し入れてくれたバーボンを瞬時に飲み干してしまい、"おかわり" をおねだりする事件(?)も発生。飲みすぎには注意!
◆ 2011年10月9日 横濱 Jazz プロムナード
"クイーズパーク"
2010年に続いて、Jazz プロムナードにも参加。昨年社会人デビューしたホテルニュー岡部の教え子たちが観客席に! 盛んな拍手をもらう。持つべきものは生徒?
◆ 2011年11月23日 旭区民文化祭
"旭公会堂"
昨年2度目の旭公会堂で、横浜の旭区民文化祭なるイベントに参加。大胆にも公開練習(?)の曲もあって、演奏はハラハラドキドキの連続。ちなみに、その曲は本日最後に再挑戦。果たして、公開練習状態からは脱却できたのか??


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